ここでは、現在券売機で発売されている阪急線から他社線への乗継のための他社連絡券について述べます。
ここでいう他社とは、能勢電鉄、大阪市交通局、神戸高速鉄道、山陽電車(山陽電気鉄道)、神戸電鉄、阪神電車(阪神電気鉄道)、南海電鉄(南海電気鉄道)を指しています。
乗車券への印字は、運賃額の上に経由となる駅、下段に縦書きの他社線の略称とその運賃額(大阪市交通局の場合は区数)が印字されています。
南海電鉄用のみ特殊な印字となっていて、経由の下に「南海関西空港」の記載、他社線の略称が横書きで、その運賃額が小文字です。
以下、各他社線名は、正式な会社名ではなく一般に使われている略称で表記します(例:阪神電気鉄道は一般に阪神電車と呼ばれる)。
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三代目券売機紫色タイプで発券
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他社線名 | 経由駅名 | 切符に印字される 経由名 | 切符に印字される 略称 |
神戸高速鉄道 | 神戸三宮 | 三宮 | 高速 |
山陽電車 | 西代 | 西代 | 山陽 |
神戸電鉄 | 湊川 | 湊川 | 神鉄 |
大阪市交通局 | 天神橋筋六丁目 | 天六 | 地下鉄 |
能勢電鉄 | 川西能勢口 | のせ口(ひらがな) | 能勢 |
南海電鉄 | 天神橋筋六丁目 天下茶屋 | 天六・(コに○)天下茶屋 「南海関西空港」の記載あり | 南海 |
阪神電車 | 今津 | 今津 | 阪神 |
梅田 | 梅田(田は口の中にメ) |
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乗車駅と降車駅の組み合わせが以下の表の場合、乗継割引運賃が適用され、発売金額の左側に「割引」の表示がされます。阪急線及び他社線の割引額はそれぞれ大人10円、小児5円です。例えば、阪急線150円・他社線150円の計300円(小児は阪急線80円・他社線80円の計160円)の場合を考えます。大人運賃は阪急線140円・他社線140円に割引されて、計280円となり、小児運賃は、阪急線75円・他社線75円に割引されて、計150円となります。大人運賃が280円だからと言って、小児運賃がその半額の140円にはならないことに注意が必要です。
阪急線乗車駅 (経由駅除く) | 経由 | 他社線降車駅 (経由駅除く) |
王子公園・春日野道 | 神戸三宮 | 神戸高速鉄道花隈〜西代・湊川 山陽電鉄板宿・東須磨 |
甲東園〜阪神国道 | 今津 | 阪神電車打出〜武庫川 |
十三・中津 | 梅田 | 阪神電車福島〜淀川 |
山本〜石橋 | 川西能勢口 | 能勢電鉄絹延橋・滝川 |
淡路・柴島 | 天六 | 大阪市交通局扇町〜堺筋本町、野江内代〜南森町 |
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神戸三宮駅から山陽電車・神戸電鉄へ乗継する場合にも、乗継割引運賃が適用されます。ただし、神戸三宮以西は神戸高速鉄道線になりますので、この乗継割引運賃の制度は神戸高速鉄道と山陽電車又は神戸電鉄間の会社間の制度であって、阪急線と他社線との間の制度ではありません。
これは、神戸三宮駅が阪急管理駅であり、自動券売機も阪急の設備であるが故のことです。下記の表に、神戸高速鉄道の乗継割引運賃が適用される組み合わせを示します。
阪急線乗車駅 | 経由 | 他社線降車駅 |
神戸三宮 | 西代 | 山陽電鉄板宿・東須磨 |
湊川 | 神戸電鉄長田・丸山 |
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左:旧三宮(現:神戸三宮)駅三代目券売機紫色タイプで発券 右:旧三宮(現:神戸三宮)駅三代目券売機赤色タイプで発券
神戸三宮から神戸高速鉄道へ乗継する際に発行される乗車券で、経由欄「三宮経由」、他社線名「高速」、他社線の運賃額「120」の記載があります。
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旧三宮(現:神戸三宮)駅三代目券売機紫色タイプで発券
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神戸三宮から山陽電車へ乗継する際に発行される乗車券で、経由欄「西代経由」、他社線名「山陽」、他社線の運賃額「140」の記載があります。
神戸三宮から山陽150円区間には神戸高速鉄道の乗継割引運賃が適用されるため、運賃額の左隣に四角で囲った「割引」表示があります。
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旧三宮(現:神戸三宮)駅三代目券売機紫色タイプで発券
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神戸三宮から神戸電鉄へ乗継する際に発行される乗車券で、経由欄「湊川経由」、他社線名「神鉄」、他社線の運賃額「160」の記載があります。
神戸三宮から神鉄170円区間には神戸高速鉄道の乗継割引運賃が適用されるため、運賃額の左隣に四角で囲った「割引」表示があります。
神戸電鉄への連絡乗車券でこの「割引」が付くのは神戸三宮駅だけとなります。
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左:淡路駅二代目券売機で発券 右:柴島駅三代目券売機赤色タイプで発券
大阪市交通局へ乗継する際に発行される乗車券で、経由欄「天六経由」、他社線名「地下鉄」、他社線の区数「1」の記載があります。同券のみ、運賃額が区数表示です。
淡路・柴島から地下鉄1区間には乗継割引運賃が適用されるため、運賃額の左隣に四角で囲った「割引」表示があります。
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左:雲雀丘花屋敷駅三代目券売機紫色タイプで発券 右:雲雀丘花屋敷駅三代目券売機赤色タイプで発券 |
雲雀丘花屋敷駅二代目券売機で発券
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雲雀丘花屋敷から能勢電鉄へ乗継する際に発行される乗車券で、経由欄「のせ口経由」、他社線名「能勢」、他社線の運賃額「140」の記載があります。雲雀丘花屋敷から能勢150円区間には乗継割引運賃が適用されるため、運賃額の左隣に四角で囲った「割引」表示があります。経由を示す「のせ口」の「のせ」が漢字ではなくひらがなで表記されているのが特徴的です。
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左:淡路駅二代目券売機で発券 右:南海電鉄で発行された阪急への連絡乗車券
淡路から南海電鉄関西空港へ乗継する際に発行される乗車券で、経由欄「天六・コ○天下茶屋経由」、
その下には着駅である「南海関西空港」、横書きで書かれた他社線名「南海」、小文字で書かれた他社線の運賃額「890」の記載があります。大阪市交通局を経由するため、
同社の社章である「コに○」の表示があります。なお、南海電鉄への連絡券は関西空港駅を着駅とするものしかありません。
参考までに、南海電鉄で発行された阪急への連絡乗車券には券面上部に総発売額(ここでは1380円)、「関西空港から地下鉄天下茶屋堺筋線経由」、
四角で囲った「天六」、「阪急連絡」、阪急線内の発売額(ここでは220円)が書かれています。
どちらかと言えば、南海の方がパッと見た目分かりやすい表記になっています。
阪急線内から関西空港への需要がどれほどあるか分かりませんが、利便性の観点から見れば乗継と移動に手間がかかりますので、あまり売れていないものと予想されます(今回は高い出費でした)。
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左:西宮北口駅三代目券売機赤色タイプで発券 右:中津駅三代目券売機赤色タイプで発券
阪神電車へ乗継する際に発行される乗車券で、経由欄「今津経由」又は「梅田経由」、他社線名「阪神」、他社線の運賃額「130」の記載があります。
西宮北口・中津から阪神140円区間には乗継割引運賃が適用されるため、運賃額の左隣に四角で囲った「割引」表示があります。中津駅発行の券の梅田の「田」の字が「口にメ=メ」表示になっているのが特徴的です。
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